株式会社日本海洋生物研究所

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付着生物

どのような生物

 付着生物とは、岩礁や人工護岸など固い基質の上で生育・生息する生物です。広義ではベントスに含まれますが、ここでは一般的な環境調査項目で扱われる付着生物として、潮下帯程度までの水深帯において、固い基質に生育・生息する植物および動物を指します。

 付着生物には、ヒジキなどの藻類やフジツボ類、イガイ類、カキ類、ホヤ類などの固着性の動物、それら生物の体表や固着性の生物間の隙間で生息する動物など、多種多様な生物が含まれます。藻類やカキ類は養殖対象でもあり水産上有用な種ですが、一方で、養殖施設や船底に付着した場合には汚損生物として扱われるなど、わたしたちの生活と密接な関わりを持つ生物群です。

 付着生物は、対象となる基盤に方形枠を設置し、枠内の生物を目視観察、写真撮影、採取することで、その生育・生息状況を把握します。このため、ほとんどの作業は潜水士によって行われます。

 採取した試料から生物を抽出したのち、顕微鏡下で種の同定を行い、個体数の計数、湿重量の計量を行います。